HIGH BLOOD PRESSURE
高血圧
HIGH BLOOD 高血圧とは
血圧が正常より高い状態が持続するのが「高血圧」です。
普段から血圧が高い状態だと、特に症状もでないことからついつい受診せずに放置されてしまうことも多いです。
しかし、血圧が高いままで放置すると、確実に怖い病気を引き起こすリスクが高まってしまいます。このことから、高血圧はサイレントキラー(静かな殺し屋)という怖い別名があります。
なぜ血圧が高いといけないのか
血管壁に与える血液の圧力が高くなると、血管壁への刺激が強くなり動脈の負担が増えてしまいます。その状態が長期間続くと負担に耐えるため血管が厚く硬くなり、動脈硬化を招いてしまうため注意が必要です。また、血圧が高い状態が続くと心臓がより高い圧力で血液を送り出さないとならないため、心臓への負担が大きくなり機能の低下を招きやすくなってしまいます。このように、高血圧は血管や心臓に障害をもたらしてしまうため、血圧を正常に保つことが大切です。
高血圧の症状
高血圧のほとんどは自覚症状がありませんが、血圧がとても高くなると人によって頭痛や倦怠感が現れることがあります。高血圧は症状があまり現れないため油断しがちですが、動脈硬化や心疾患、脳血管疾患や腎疾患などの合併症を起こしやすくなるため注意が必要です。重篤な合併症を防ぐためにも、血圧の適切なコントロールが欠かせません。
高血圧の原因
肥満、塩分やアルコールの摂りすぎ、タバコの影響などで、血圧は上昇します。
また、高血圧は年齢を重ねることでも発症しやすくなります。
知らない間に血圧が高くなっていることがあり、定期的に血圧をチェックすることが大切です。
高血圧は、心臓病や脳卒中などの命に関わる怖い病気のリスクとなります。
血圧をさげるためには、まずは生活習慣を見直すことが重要です。
重度の高血圧であれば、早期に薬を開始する必要があります。
高血圧が危険因子となる病気
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脳血管疾患
脳血管疾患は、脳の血管がつまったり破れたりする病気の総称です。高血圧によって動脈硬化が進むと、脳の血管がつまって脳梗塞を起こしたり、血管が破れて脳出血やくも膜下出血を起こしやすくなったりします。
脳梗塞や脳出血は運動麻痺や言語障害、感覚障害などの後遺症が残りやすいという特徴があるため、高血圧を改善して脳血管疾患を予防することはとても大切です。 -
心血管疾患
心血管疾患とは心臓や血管に生じる病気の総称です。血圧が高い状態が続くと、心臓は通常よりも血液を送り出す力が必要になるため、心臓に負担がかかり機能が低下しやすくなってしまいます。
また、高血圧によって動脈硬化が進むと、冠動脈が狭くなる狭心症や、冠動脈がつまる心筋梗塞も起こりやすくなるといわれています。心筋梗塞になると心臓に酸素と栄養が供給できず心筋が壊死してしまうため、命に危険が及びます。 -
慢性腎臓病
慢性腎臓病は、何らかの原因によって腎臓の機能が低下する病気です。高血圧があると腎臓の細動脈の負担が大きくなるため、腎機能が低下してしまいます。そして、腎機能が低下すると老廃物がしっかり排出できなくなり血液量が増加するため、さらに血圧が上昇しやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
慢性腎臓病が悪化すると人工透析や腎移植が必要になることもあるため、原因となる高血圧を改善することが大切です。
高血圧の治療
高血圧を改善するには、生活習慣の見直しが欠かせません。塩分の摂り過ぎを防ぎ、カリウムを多く含む野菜や果物をしっかり摂るなど食生活を整えることが大切です。運動を習慣にして肥満を予防したり、禁煙・禁酒をしたりするのも効果的だといわれています。
生活習慣を整えても症状の改善が見られない場合には、利尿剤や降圧剤などによる薬物療法を行います。
当院では、正しい血圧測定の方法、日常生活で気を付けるべきことなどについても、しっかりと分かりやすく説明させていただきます。
「最近血圧が高めだと気になっている」「メタボ体型で、生活習慣病が心配」など、心配されておられる方はお気軽に受診してください。